化かし化かされる緑の庭
民具BANKは、現代では不要となり処分されていく民具を救出・収集し、その価値を問い直す活動である。民具は身近な自然素材から作られた生活道具であり、そこには素材を材料へと変え、道具を生み出す知恵や手技、人と自然との関係、さらにはそれを扱う身体技法など、現代の暮らしの中で失われつつある感覚が息づいている。これまで、民具と身体をテーマにした「民具大運動会」や、レクチャーシリーズ「民具から考える暮らしの素材と知恵の循環法」を開催し、小屋も民具の一つとして捉えながら、農小屋やタイ少数民族のバンブーハウスを題材に、参加者とともに民具の周辺にある暮らしや創造のあり方を考えてきた。民具は本当に不要なものなのか。失われつつある生活文化と身体知の価値を現代へと応用していく試みである。