寂寞的遊戲（Lonely Games）

古い本の中に、こういう話がある
「ある場所に岩が立っていた。その岩は高さが百里、幅が百里、千年ごとにある鳥がこの場所にやってきて、岩のうえでくちばしを研ぐ。誰もが岩を見たことがあるが、誰も鳥を見たことがない。鳥がこの岩をゆっくりと滑らかにする。しかし、その岩にとって、終わりなき時間からまだ1日しか経っていない。」

 

時間は長い川のように果てしなく流れている。
私のいま立っている場所も、私が産まれる前や、私が死んだ後も存在している。この空間の時間を、フィルムの映像のように切り取ってみることができるなら、まるで時空を飛び越えて遊ぶように、過去や未来、現在が交差することができる。

 

今回の展示は、カラスが、窓辺に佇み、風に揺られている。この空間もいずれ過去となっていくけれど、どこか別の場所で風に揺られるカラスを見かけた時、この瞬間を思い出すかもしれない。

 

時空を超えて「いま」と結びつけ、未来を作る。

 

記憶と創造の成就に可能性を感じています。