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いよいよ明日より開幕!

  • 城跡芸術展

今年も城跡芸術展の季節が巡って来た。
夏の火照りがまだ残る石垣に背中を当てて空を見ていた去年のことを思い返している。

あの時どうしてあんなにどの作品も魅力的に見えたのか、美術館で見る作品とは全く違った顔をしている作品は亀山城址の自然と一体化し、野心やしがらみから解放されたかのような清々しさを漂わせていた。あれからぼくの作品の見方が変わったように思う。あの時が初めての美術鑑賞だという人がいたら、それは何と素晴らしい初体験かと羨ましくなる。

作品も人も自然から生まれ自然に還ってゆく、城跡芸術展は一つの生態系として、それぞれの作品が根で繋がりいろんな交換や伝言の網が張り巡らされているのだろう。作品を見た人、触れた人、多様な人たちが作品を通じて人や自然とつながり、芸術の網の目が亀岡から世界に広がって行くのを夢想している。

一面の稲穂の間を、どこまでも続く細道が山の裾野に消えてゆく。立ち枯れた栗の木の長い影が横断歩道を横切る。庭先の洗面器の水に何度も何度も尾っぽを差し入れるトンボとそれを狙うカマキリの鎌の鋭さ、至るところに自然は人の心を和ませ驚かせる仕掛けを潜ませている、何千年何万年も昔から。

それを人類は歌にしたり絵にしたり彫像にしたりして愛でただけでなく、収穫し供えみんなで食する祭を編み出して来た。今や聖地となった戦の城跡、束の間の芸術の饗宴。なびけ亀山。

 

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【城跡芸術展2023】

会期:2023年10月14日(土)〜25日(水)
(会期中無休)

開催時間:午前10時〜午後5時

観覧料:無料

会場:丹波亀山城跡(大本本部)
*JR亀岡駅南口より徒歩10分
*お車の方は大本本部駐車場をご利用ください

出展作家:
荒井優作、石塚源太、井尻杏那、稲あゆ美、上田普、AcoonHibino、大村大悟、大矢一成、奥村博美、キリノマチ、黒川徹、小松千倫、小峰花香、ZENG HUIRU、崔石鎬(チェソクホ)、辻將成、出口鯉太郎、西野康造、西久松友花、西久松吉雄、ベリーマキコ、松井利夫、松岡勇樹、ミシオ、画材循環プロジェクト「巡り堂」、森太三、八木良太、山口さとこ、YUKO KIMOTO・Hikaru Toyoda、Yuumi Hioki、吉田伊佐、WATAKAMA/わたかま、渡辺信喜、WONG Chung Wah + FOK Ching

主催:
かめおか霧の芸術祭実行委員会
亀岡市

協力:
宗教法人大本
亀岡祭山鉾連合会

お問い合わせ:
かめおか霧の芸術祭実行委員会事務局(亀岡市文化国際課内)
kirikameoka@gmail.com/0771-55-9655(直通)