ボンボンマルシェ Vol.1 レポート
2021年7月25日(日)
10:00~16:00
公的な手続きのために足を運ぶことが多い市役所に、新たな人・こと・考えが出会う場所として「開かれたアトリエ」が出来たことに、とても大きな意味があると感じています。
“ボンボンマルシェ”は、その「開かれたアトリエ」を拠点に「地域の循環」をテーマに不定期開催していくマルシェです。亀岡の味を楽しみ、アーティストの想いに触れることで、訪れた人々が何か新しいことに気づき、価値観が変化するきっかけになることを願って、2021年7月25日に第1回目を開催しました。
”ボンボンマルシェ”という名前は、亀岡盆地の”盆”という音と、フランス語の”bon:良い・こんにちは”の音が呼応するイメージで名付けました。
第1回マルシェの当日は、真夏の日差しが市役所地下に差し込む陽気な日になりました。
真夏に食べたいものと言ったら、かき氷。ということで、飲食出店者4店と、開かれたアトリエのレストラン”アトリエカフェ”が協力して、この日限定のかき氷を販売しました。
亀岡産の女峰いちごや甘酒、丹波大納言小豆、ハーブを使ったかき氷は、亀岡産農産物の良さを知るとともに、事業者間のコラボレーションのきっかけにもなりました。お店の方がこの日のために何度も試作を重ねた結果、多くの来場者がかき氷を楽しみ、さらには亀岡市内にはこだわりを持って運営しているお店がたくさんあることを知っていただくことにもなりました。
物の価値を見直すきっかけ作りを目的とした”お直し・修理エリア”では、京都を拠点に活動するアートプロジェクト”副産物産店”による「オブジェコーナー」が大盛況でした。
お洋服のお直しコーナー”あっぱれお直し”では、可愛らしいアップリケが人気でした。
陶磁器の破損部分を漆や金を使って補修する”金継ぎコーナー”への相談もたくさんあり、家庭に直したいうつわが多く眠っていることを感じる日になりました。
本の物物交換コーナーでは20冊ほど交換されました。交換する本を持参した人に、その本の説明をしおりに書いていただきました。しおりには、人から人へ物が渡るだけでなく、想いも手渡される面白さが表われていました。
みなさんが大切に使っているものには、生活が映し出されていました。今後もボンボンマルシェでは、大切なものを修理したり、交換を楽しむ場を作り続けていきます。
亀岡には、地域をもっと良くしたいと思って活動している人がたくさんいます。この日お野菜を販売した”かめまる有機給食協議会”は、学校給食に安全な有機野菜を提供したいと願う農家の方々の集まりです。
フードロスを無くすために活動しているくわの実保育園・はこべ保育園の方々は、家庭に眠っている不要な食べ物を集めてくださりました。
こどもに大人気だった山成(やまなり)の”射的コーナー”。こどもたちは【Yの字の落ちていた枝】と【松ぼっくり】で出来たパチンコを使い、廃材を素材に自分で作った的を真剣に狙って楽しんでいました。こどもは、おもちゃの価値を大人より適切に判断出来るようです。
今回のマルシェは多くの方に楽しんでいただくことが出来て嬉しく思います。
”市役所が公園のようになった”という声も励みになります。
ボンボンマルシェは出展者・参加者みんなで作るものだと感じました。
次回もどうぞお楽しみに。
かめおか霧の芸術祭プランナー 佐藤 友佳