ボンボンマルシェ Vol.3 レポート
- 開催日時
- 2022年3月6日 10:00~16:00
- 開催場所
- 亀岡市役所B1・開かれたアトリエ
- 来場者
- 600人
“ボンボンマルシェ”は、「開かれたアトリエ」を拠点に「地域の循環」をテーマに不定期開催していくマルシェです。
亀岡の味を楽しみ、アーティストの考えに触れることで、新しい気づきや、価値観が変化するきっかけになることを願って、2022年3月6日に第3回目を開催しました。
会場をフレッシュな赤で彩ったのは、宮前農園の苺。減農薬・有機肥料で育てられた人気の苺目当てに、お客さんが溢れていました。共に出店していた「八助」は、七谷川周辺で養蜂をしている日本蜜蜂の生はちみつ。日本みつばちは、半径2キロ圏内の木花の蜜を集めているので、これは、まさに亀岡の味そのものかもしれません。そして、養蜂を始めたことで近所の農作物の実りが良くなったり、日本みつばちから多くのことを学ぶことで人生観が変わったと、生産者の久後さんがおっしゃっていたのが印象的でした。
飲食出店者の皆様の多くは、今回のために新しい商品開発をしていただきました。亀岡市内で”こんな味が楽しめるのか!”と知る機会になり、また出店者におかれても新たにチャレンジするきっかけ作りになった事は、企画者として嬉しく思います。
亀岡で営む和菓子屋さんの和菓子を食べ比べる企画”街の和菓子を巡る”では、8店舗に参加していただきました。
一軒一軒ご相談していく中で、近年お茶会が減ったりとコロナの影響はどのお店にも影響していることを感じます。「日々同じものを作るのが一番難しい」という話を伺い、丁寧に職人さんが作り続けている和菓子の味には、それぞれの歴史が反映されているのだと改めて感じました。
イラストレーターの斉藤知子さん、デザイナーの武田幸子さん、書道では市の職員の小塩さんが参加してくださり、可愛らしいパッケージを提案することができたことで、街の和菓子により愛着を持っていただけた企画となりました。
回を重ねる度に参加者が盛り上がっていっているのが、お直しコーナー。衣服の修理をする”あっぱれお直し”では、服を持ってきたお客さんとともに考え、作られた服の数々はどれもかっこよく、これがまさにあっぱれ!と思うばかりの品々が出来上がっていました。
副産物産店による端材のオブジェ製作では、物を組み合わせることで新たな物が出来上がることを楽しんでいる方が多くいました。物を捨てずに直すことを目的とした企画ではありましたが、”物を作るのは楽しい!”ということがこのお直しコーナーの魅力だったかと思います。
亀岡市内の学校でうるしを楽しむ授業を行っている京都市立芸術大学の大矢先生、安井先生、生徒の皆さんによる”空飛ぶうるし”のコーナーでは、幅広い年齢層の方がうるしの虜となっていました。
学生が考案したワークショップでは、研ぎ出し、うるしのスタンプといった技術を楽しんだり、うるしのオモチャやクイズを通して、うるしを身近に感じる機会となっていました。伝統工芸は丁寧に扱うものというイメージがある中、物の価値を伝えるには、まず楽しむ機会を通して美しさや知識を得る方法があるのだと私自身も新たなアイデアをいただきました。今回のマルシェで一番盛り上がりを見せたコーナーのように感じます。
Bluffによる”プリント遊びコーナー”では、数多くのオリジナルスタンプで子ども達が自らの世界を布に描いていました。常に人が集まっていたこのブースは、色と形を組み合わせる楽しみながら、隣の人をチラッと見てスタンプの新しい使い方をどんどん発見してく子ども達の吸収の早さと広がる想像力に驚かされました。3回のWSを通して、子どもたちが「ここに来たら楽しくものづくりができる場所」というイメージが作られたことを感じます。
熊澤洋子さんときしもとタローさんの演奏でワクワクした会場になったこと、SDGs創生課、環境政策課の方々のトークで遠く感じる世界や社会が少し身近に感じました。
本の物々交換やフードドライブで集まる食材の量が回を重ねる毎に増えていたことも記憶に残ります。今回は、かめおか霧の芸術祭で行っている企画あってのマルシェとなり、さまざまな繋がりの側面を見ることが出来たマルシェとなりました。
企画担当:佐藤 友佳