図書企画 「音」イベントレポート

図書企画「音」
2021年8月1日〜10月31日
10:00-17:00
場所:開かれたアトリエ
開かれたアトリエ図書コーナーでは季節に応じてテーマを設け、亀岡市立図書館と共にさまざまな本を選書し、本のある空間をつくっております。
この本棚からさまざまな先人たちの知恵に触れ、1歩立ち止まり、生活を考え、それぞれの日常が豊かなものになることを目標としています。
第二回目のメインテーマは「音」
日々たくさんの音にかこまれながら生活する私たち。
川や森の響き・虫や鳥の声・家の中や外の様子。
聞こえたり聞こえなかったり。
ふだんなにげなく聞いていたり、感じたりする音に耳ををすまし、
いつもある景色や出来事によりそうことで心を動かしたり、新しい発見をする。
宇宙や世界に触れなおすきっかけにとテーマを選びました。
イベント内容(計3つ)
●八木良太さん(現代美術作家)の作品「Cicada」展示(10月1日〜17日)
天井に取り付けられたオーディオプレーヤーから伸びるイヤホンの先に蝉の抜け殻を取り付けた作品。
ヒグラシとニイニイゼミ、ツクツクボウシの鳴き声が再生される。
10月前半、開かれたアトリエ内に入ると
部屋のいたるところからセミの鳴き声。
夏の終わりに聴くセミの声に不思議な感覚に包まれました。
しばらく過ごしていると夏休みの真っ只中にいるような遊びに繰り出したくなるようなそんな気持ちに。
来場者や普段から開かれたアトリエを利用する人は
・体が暑くなった
・夏なのか秋なのか、部屋の中なのか外なのか、
・都会なのか森の中なのかわからなくなった
などなど普段感じたことのない違和感に気づく人が多くいました。
●「亀岡祭」の展示(10月1日〜31日)
山鉾型の展示台に亀岡祭で使われている楽器、山鉾の模型や資料を展示
協力:亀岡祭山鉾連合会・亀岡市文化資料館・亀岡市立図書館
お祭りで実際に使われている楽器(鐘・太鼓・笛)山鉾の模型、調査資料や過去のパンフレットなどを
山鉾型の展示台に並べました。
また、アトリエのスピーカーからお囃子を、テレビ画面からは亀岡祭の映像を流しました。
亀岡祭りのチラシには切り取り線が入っており、
11基の鉾+伝説の鉾を本のしおりとして使うことができるようにしました。
●郷土食プロジェクト(10月18日〜29日)
亀岡祭の期間中、実際に食べられている亀岡の郷土料理が食堂アトリエカフェのメニューに。
・丹波四季菜料理 宮本屋ご協力のもと鯖寿司定食
・河原林町産 丹波大納言小豆のぜんざい
2年連続亀岡祭が中止となり、残念に思う人もいる一方で、まだ亀岡祭を知らなかった人も。
来場された方々に亀岡の祭りや文化。また郷土料理を知ってもらえるよう、たくさんの方々にのご協力いただきました。
見て聞いて食べて持ってかえることで、亀岡祭との繋がりを1つでもつくれたとしたら嬉しいです。
これからも亀岡の方々にさまざまなことを教わりながら、イベントを開催し、本のある空間づくりや
知恵を共有できる場づくりをしていきたいと思います。
かめおか霧の芸術祭プロジェクトディレクター / 山成研究所  辰巳 雄基
山成研究所 大垣留衣