城跡芸術展2025

城跡に、この秋“芸術のお祭り”がやってくる。

2025年10月11日(土)から10月26日(日)までの17日間、京都府亀岡市にある丹波亀山城跡を舞台に、「城跡芸術展2025」が開催されました。

今年の展覧会には、京都を中心に活動する現代アーティストが集い、絵画・陶芸・彫刻・漆・写真・インスタレーション・パフォーマンスなど、ジャンルを越えた多彩な作品が城跡の風景と呼応するかたちで展示されました。苔むした石垣や、赤松が生い茂る林、小道に差し込む木漏れ日、静かに揺れる水面など、まるで会場全体が一つの作品のような空間構成が今年も来場者を魅了しました。

2025年度の特徴として、展示作品に加えて、作家自身が企画したイベントも数多く開催されたことが挙げられます。ワークショップやトーク、体験型の演出、地元の出店者が集う「ボンボンマルシェ」など、訪れる人々が作品の“周縁”にある空間や時間を通じて、芸術と生活が交差する瞬間を体験できる場となりました。

また、2022年度より導入された市民サポーター制度は年を重ねるごとに広がりを見せ、今年度は40名近いサポーターが活動。展示設営・見守りだけでなく、作家との対話や作品の提案、展示空間への意見交換など、より深く芸術祭に関わる姿が印象的でした。「作品に寄り添う市民のまなざし」が会場全体の雰囲気を穏やかに、温かく保っていたのも、今年の特徴の一つと言えるでしょう。

出展作家にとっても、この芸術祭は“毎年戻ってこられる場所”として機能しつつあります。新作だけでなく、過去作をこの地の空気に呼応させながら展示することで、城跡という時空間が作品の育成の場にもなっているのです。

そして何より、今年度のテーマに掲げられた「村祭り」の空気が、イベント全体ににじみ出ていました。和踊り、太鼓、地元食の屋台、音楽。城跡の中にふと立ち上がるお囃子のリズムが、芸術祭を“お祭り”として楽しむ雰囲気を自然にかたちづくっていたのです。

芸術祭と地域がひらかれた関係を育みながら、作品、作家、そして市民が互いの関係性を更新していく。そんな風景が今年の城跡芸術展には確かにありました。

城跡芸術展2025

主催| かめおか霧の芸術祭実行委員会、亀岡市
協力| 宗教法人大本、亀岡祭山鉾連合会
会期| 2025年10月11日(土)〜10月26日(日)(16日間)
時間| 午前10時〜午後4時30分
料金| 無料
会場| 丹波亀山城跡(大本本部・みろく会館/春陽閣/花明山植物園)
〒621-0851 京都府亀岡市荒塚町内丸

Instagram:@shiroato_kiriart

■ 出展作家(予定・五十音順)

Antenna×ヤノベケンジ、MUKU ART BASE、WONG Chung Wah + FOK Ching、ZENG HUIRU、井尻杏那、大石早矢香、大矢一成、岡留優、小松千倫、阪本結、チェ ソクホ、津村侑希、でぐちみつぎ、西野康造、日置結弥、副産物産店、ベリーマキコ、松岡勇樹、南江祐生、藤川耕生、画材循環プロジェクト「巡り堂」、森太三、安井友幸、山本和夫、吉田伊佐、渡辺信喜

本年度の展覧会風景